コネクティビティとエレクトロニクス・ソリューションの世界的なリーディングプロバイダーであるモレックスは、このほど、自動車の意思決定者を対象とした世界的な調査結果を発表した。この調査結果では、「未来の自動車」に向けた戦略およびビジネス上の意思決定に影響を与える主要なトレンドとテクノロジーについて述べられている。 この調査結果では、電動化とコネクティビティを実現する上で、データ、ソフトウェア、ネットワークが重要な役割を果たしていることが確認されており、これらはイノベーションにとって最も重要な分野の2つと考えられている。
「自動車業界にとって今はエキサイティングな時期であり、この調査は投資と革新のペースが加速していることを浮き彫りにしている。 「この調査結果は、未来のコネクテッドカーの中枢神経系を形成する重要な電子ソリューションを設計・提供するという当社の使命を強化するものでもあります。
モレックスは2020年11月、ディメンショナル・リサーチ社に委託して「自動車の未来」に関する調査を実施し、従業員1,000人以上の自動車関連企業のエンジニアリング、製品、購買、研究開発、サプライチェーン、イノベーション、戦略の各担当者230人を対象に調査を行った。 調査回答者は、2030年に購入される平均的な新車の平均的な状態(主要な機能、取り組み、イノベーションを含む)を視覚化できるように設計された質問を受けた。
主な調査結果は以下の通り:
1. 回答者の91パーセントが、その車はオール電化車(64パーセント)またはハイブリッド車(27パーセント)になると回答した。
2. 97%が、2030年までに「航続距離への不安」が解消されると予想している。
3. 94パーセントが自動車に自律走行が含まれることを期待しているが、完全な自律走行車を想定しているのは28パーセントのみである。
4. 56%が、2030年の自動車は現在の自動車より少なくとも50%高くなると考えている。
エコシステム全体の中で、2030年の自動車価格を下げる可能性が最も高い分野を尋ねたところ、バッテリーコストの節約(40%)、ソフトウェア統合(34%)、製造プロセス(32%)が上位を占めた。 さらに、96%が、未来の自動車には製造工場の革新が必要だと考えている。
回答者への調査によると、2030年までに標準化される可能性が最も高い機能のトップ3は、高速WiFi、ワイヤレス充電、車車間通信である。 今後10年間のイノベーションで最も重要な5分野を選ぶと、回答者は電動化(38%)、コネクティビティ(33%)、乗員の安全性(29%)、品質と信頼性(28%)、ソフトウェア定義インフラ(27%)を選んだ。
さらに、回答者の60%が、自律走行に必要なインテリジェンス、エネルギー消費を削減する高度なアルゴリズム、新機能の遠隔アップデート、カスタマイズされた運転体験など、ソフトウェアによるイノベーション能力を優先事項として挙げた。
特に、ゼロ・エミッション車から廃棄物ゼロ生産に至るまで、環境に配慮した取り組みや社会的責任を果たす取り組みを加速させるという点で、顧客の要望と技術革新が自動車の将来に影響を及ぼすと参加者は指摘した。
調査回答者の44%が、2030年に購入される平均的な自動車は既存の自動車メーカーがその開発を牽引すると想定している一方で、32%はテクノロジー企業が牽引役として成長すると見ている。 アップル、グーグル、マイクロソフトといった企業が、ユーザーエクスペリエンスやヒューマン・マシン・インターフェースの専門知識を持つことから、勢いを増すと予想されている。 同様に重要なこととして、業界関係者は、中国が最初に未来の自動車を生産する可能性が最も高く、次いで米国、日本、ドイツが続くと考えている。
回答者の大多数は、技術革新の実現には大きな技術的課題があると回答しており、44%がバッテリー寿命の不足を、36%が極限状態での電子機器やソフトウェアの動作に障害があると回答している。 さらに、回答者の33%が、電動化、5G、セキュリティ、その他必要な技術に関する専門知識へのアクセスに課題があると回答した。